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2019.03.25 Mon after all全曲語り(16) 月光讃歌

十六曲目は「月光讃歌」です。
この曲で最後。新アルバム「after all」全曲語り、始めた日が遠い昔のように思われます。十六日前やから、確かに半月以上は前なんですね。

さて月光讃歌。出来た日は2013年7月22日です。
語り過ぎたらいけないと思うのだけど、少しだけ。

私を見て、私を見てと、月は言わないだろう。むしろ岩と砂の塊である自分が、太陽の光を反射して美しく光り輝いていることなど知る由もない、想像すらしていないだろう。
月は己の光を知らないから美しいのだ。
謙虚になれ。多くを求めるな。他人ではなく自分に求めよ。

アピールばかりの現代社会に疲れた。
月の光を浴びたら素直になった。
わかってくれない人を責めるのはよそう。きりがないし甲斐がない。
わかって欲しがり過ぎるのはやめよう。底が知れる。
ただ一燈に頼んで真っ直ぐに歩もう。外側ばかりでは空虚だ。内側を豊かにしよう。

そういうことを思っていた。主に自分に。そして目に余った人に。
そういう気持ちがこぼれてしまったのがこの曲だと思う。もちろん、作ったときはそんなことをメッセージとして意識していたわけではない。ただメロディと共にこぼれ落ちる言葉を繋ぎとめただけだ。

当時、人ばかりにでなく、自然や精霊に捧げる歌をもっとたくさん歌いたいという気持ちになっていたことも、この曲の色調に影響を与えたと思う。
穏やかな曲調に反して、字にして詞を読むと意外なほど厳しい。
今の気分は当時とは違っているけれど、月がクッションになり今でも歌える。というか、月が支点になって振り子のように当時に戻るものがある。
思えば月とはそういう存在だ。立ち止まって仰ぎ見たとき、子どもの頃と今とで、月と僕の関係性は変わらない。

色々書いたけれど、聴いてみればわかるとおり、小さな歌です。小さな歌でアルバムを終えたかった。
通り一遍ではない多彩なテーマの曲を盛り込んだつもりのアルバムだけど、その中でもこの曲だけ、決定的に向いている方向が違うように聴こえるかもしれない。一人称の存在感が、アルバムの中で特異な感じがする。
だけど自分の中では繋がっている。繋がっている景色とモチーフがある。
このアルバムは僕のプロフィールみたいなものだ。月の夜にぽつんと座って歌っている。そんな姿が最後必要だったのだ。

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【月光讃歌】

求めるな ただ与えよ
そしてけして驕るな

磨くのだ 一心に無心に
己が心を磨くのだ

月を見ろ あれはたぶん
己が光を知らぬのだ

月を見ろ 月になれ
己が光は見えぬのだ
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