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2017.08.03 Thu サイボーグ

例えば僕らは脳の機能と一部をスマートフォン等のコンピュータに明け渡し、頼り、十二分に活用していて、そういう意味で既にサイボーグであるわけだけれど、とは言っても、頭に埋め込んだチップを介し意識するだけでインターネットと繋がるということはまだなく、今のところある境界線を前提にしたところの「人間」という体裁を保ってはいる。
未来の人間はどうだろうか。彼らにとっては今言ったような行為はごく自然なことで、人類全体が共有するようになった集積知に、脳に埋め込まれたチップを介していつでもどこでもアクセス出来る。また、今はまだ一部しかコンピュータに明け渡していない脳の機能、すなわち思考や記憶について、もはやその大部分をインターネットサーバ上の人工知能やメモリに頼るようになっている。
人工知能の技術が著しく進歩したことにより、誰かがインターネットのサーバ上に置いた思考は、その個人性を保ったまま自ら成長していく。
そうなると、その個人の知能の大部分はインターネット上で独立して生きていることになり、たぶん肉体の方が寿命を迎える頃になると、もう脳の機能の全てをそういったサーバ側に移す、といった行動も起こるかもしれない。その結果、その個人は肉体をなくしていながらにして、コンピュータの世界で永久に生き続ける。
ひょっとしたら医学の進歩によって、肉体における死も回避出来るようになっているかもしれない。そうなると、生殖行動はどうなるのだろうか。種の保存や繁栄は、もはや子孫を増やさずとも叶うのである。
いずれにしても、そのような時代には生死の概念は今と大きく変わっている。おじいちゃんに会いたいな、と思ったらいつでも意識の中で本当に生きたおじいちゃんに会うことが出来てしまったりする。そこにおじいちゃんは、生きたおじいちゃん自身として実在するのだから。

このような世界になれば、知能や精神の面では、全人類の画一化が進むと考えるのが自然だ。だから個人を他人とどう差別化するか、いかにして抜きん出た人物になるかを考えると、肉体を鍛えるしかないような気がしてくる。しかし一方で現代においても既に、脳から発せられる電気信号を使って、すなわち「意識」に基づいて動かすことの出来る義手が発明されたりしていて、肉体そのものの機械化は今後急速に進んでいくと思われる。視力なんか皆めちゃめちゃ良くなってきたりすると思う。機械で作った肉体が生身のそれよりも強靭たりうることは明白なので、体を鍛えたからといってアイデンティティが濃密になるとは言えない。

そんなふうにして人間は、人間とは呼べない何かに変わってしまう。
そんな時代を生きる人たちに、僕は何を言えるのだろうか。
幸いにして僕自身は、そんな時代を経験することなく消滅することが出来そうだ。
音楽は、芸術はどんなふうになるのだろう?彼らにもバッハは、ビートルズは響くのだろうか。それとも僕らが聴いたことのないような波長が、彼らのセンサーを感動的に揺らすのだろうか。
僕には感覚のついていかない、恐ろしい未来だ。だけど芸術の未来には興味がある。
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Comments

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ヒトリバンケット : URL

#0rvYKAXg Edit  2017.08.04 Fri 05:24

レイ・カーツワイルは、早くコンピュータと融合したいとか言うてたな。シンギュラリティの人。
1940年代生まれの我々は、永遠の命を手に入れることができる最初の世代になるって言うてた気がする。人間は神をも超えるとか。
その時が来たとして、それを選ぶ人とそうしない人は分かれていくのかな。

次の記事も読みました。

生身の人間として、生きて、そして死ぬ。
喜びを他の誰かとわかり合う。そうでありたいなと思います。

まとまりのないコメントでごめんちゃい。

しんどう : URL

#- 2017.08.04 Fri 05:59

バンケットさん
コメントありがとうございます!喜びをわかり合う作業をしたいですよね。
こういった話、興味持ってアンテナ少し広げてるんですけど、昨日のブログのネタ元は大体「サピエンス全史」(ユヴァル・ノア・ハラリ)です。あれやったら今度貸します

ヒトリバンケット : URL

#0rvYKAXg Edit  2017.08.04 Fri 08:50

わたしも最近こういった類のことが気になってて、何冊か読んでたとこやってん。「サピエンス全史」おもしろそう。なかなか会えないかもしれないから、自分で買ってみようかなぁ。
情報サンクスです!

しんどう : URL

#- 2017.08.04 Fri 18:10

サピエンス全史はその名のとおり、ホモ・サピエンスの全歴史について、いくつかの切り口でマクロな視点での紐解くのがメインで、これからのことは最後の方に少しだけです。でも、めっちゃ面白いのでオススメです!

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